ゆめとぴあキッチン
渋谷区こどもテーブル「ゆめとぴあキッチン」のお手伝い仲間

ゆめとぴあキッチン

(English version here)

ゆめとぴあキッチンは個性豊かな人たちの集まりでした。

8月3日のゆめとぴあキッチンの子ども食堂にお邪魔させていただきました。その日に、ゆめとぴあキッチンはDining Bar Autumn Leavesという飲食店で「餃子の王将」のお子様弁当を提供する子ども食堂を開催しました。

餃子の王将さんは各店舗のお店から、子ども食堂とのネットワークを通じて、お子様弁当(餃子2個、鶏の唐揚2個、シャウエッセン2本、ライス(中))、調味料、カルピスウォーターを近くの子ども食堂に無料で配布する活動をされています。その活動の対象になった、ゆめとぴあキッチンさんは餃子の王将さんからいただいたお弁当を、15−20人分を予約制で提供することが出来ました。

コロナ禍以前は、ゆめとぴあキッチンさんはオーガニックフードを主に提供されていました。しかし、沢山の子ども食堂と同じ様に、新型コロナウィルス前と同じ様な形の運営を再開するのは難しかったそうです。飲食を自由に提供できる場所を貸していただく方が少なく、なかなか苦労されたそうですが、餃子の王将さんの活動の対象になったことをきっかけに、初めてDining Bar Autumn Leavesで子ども食堂の活動を再開されたそうです。今後の目標の一つは、オーガニックフードの提供を再開することだそうです。

お弁当は帰ってからのお楽しみとなってしまいましたが、その日はみかんゼリーさん(声優)が「声マネワークショップ」をされていて、ご希望する家庭は体験コーナーでワークショップに参加されてから帰られました。「クレオンしんちゃん」や「ドラえもん」などの人気キャルクターのモノマネをする子供達、「下敷きを曲げる音」などに挑戦する子供達の姿はとても可愛らしかったです。

声マネワークショップ

みかんゼリーさんの他にもボランティアがいらっしゃって、みんなそれぞれ個性豊かな方々ばかりでした。子ども食堂のことについて学習するためにいらしたお坊さんやヴァイオリンがとてもお上手な方などが集まりました。そんなユニークな集まりであったからこそ、同じ部屋で、「クレオンしんちゃん」の声マネとヴァイオリンの生演奏を聴くことが出来ました。

ゆめとぴあキッチンは、「NPOあーすりんく」という団体が運営されている子ども食堂です。「あーすりんく」という少し変わった名前は、「ARTがEARTHにできるコト」というモットーの下で、健全な精神(ARTを通じて)と肉体(オーガニックフードを提供する子ども食堂の活動を通じて)を育みたいという思いで名付けられた名前です。

NPOあーすりんくさんの活動内容は、団体名ほど特徴的で、アートコンテストやマルシェなどの多様なイベントを沢山主催してきました。ARTのコンセプトが深く強調されている団体で、「ゆめとぴあ」というマンガアートスクールを提供されているほどです。そんなNPOあーすりんくさんは7年程活動していますが、実は15年以上も活動し続けている、NPO法人FILMe という団体と合同で運営されているそうです。両方のNPO団体の代表として長年活動されてきた漫画家、杉山裕子さん、のお話を聞かせていただくことが出来ました。

ベレー帽が印象的な杉山さんは、とても個性豊かな方でした。幼い頃からずっと絵を描くのがお好きで、漫画家としても、優秀なアーティスト達の指導者としても、日本独自の芸術である漫画の美しさを広めています。そんな杉山さんはNPO法人FILMeの活動を通じて、渋谷付近の子供達と携わっていました。その活動の前からも、渋谷区付近で子供達が集まれる居場所が足りないということに不快な思いを抱えておりました。そこで、新しくNPOあーすりんくを設立しました。そうすることで、NPO法人FILMeと合流させ、アートに関する活動を強調する活動をしながら、子ども食堂を始めることが出来ました。

最初の頃は、地域の施設を貸してくださる場所が少なく、自治体からの支援が足りず、NPOあーすりんくさんは大変苦労されました。しかし、年と共に、自治体の子供の居場所作りの取り組みが増え、「渋谷区こどもテーブル」という福祉行事の下で支援を得ることが出来るようになりました。なので、ゆめとぴあキッチンは「子ども食堂ゆめとぴあキッチン」ではなく、「こどもテーブルゆめとぴあキッチン」という名前の下で活動されています。そして、子供に食事を提供することだけでなく、子供達が楽しく時間を過ごすことの出来る活動にとても力を入れています。

他の子ども食堂のように、ゆめとぴあキッチンさんは飲食の許可が出る場所の確保などで、コロナ禍では再び苦労が増えましたが、ここ数年は乗泉寺というお寺で主に活動をされています(飲食制限などで、Dining Bar Autumn Leaves で子ども食堂を開催したが、10月からは乗泉寺で子ども食堂を再開)。

マルシェ会場から見える乗泉寺の景色

2、3年前からNPOあーすりんくさんは、みんなの居場所作りの活動の一部として、乗泉寺(渋谷駅最寄り)でマルシェのイベントを行なっております。そこで、私は8月19日のマルシェにお邪魔させていただきました。19日の「ゆめとぴあマルシェ」では、モノコト交換コーナー、お金事情ワークショップコーナー、お菓子テーブルなどの特徴的なコーナーが様々ありました。フードパントリーや古着交換なども行っているそうです。そんなユニークなテーブルが並んでいるからこそ、その日のマルシェも、ゆめとぴあキッチンが開催せれた日と同様に、とても個性豊かな方々の集まりでした。

マルシェの参加者でヨガの教師をされている方や渋谷区社会福祉協議会の方々などのお話をじっくり聞くことが出来ました。日常的に会話することが出来ない方々の進路や過去を聞かせていただき、とても貴重な経験になりました。マルシェの準備・片付けに参加したのですが、ボランティアの方々は年齢が近い人たち(大学生、高校生)同士だったので、ボランティアの方々との会話も弾みました。終わりの会ではみんなの感想を発表し、「出会い」が沢山あるといことが共通の感想でした。

杉山さんにとっては、子ども食堂とは「出会いの生まれる、人の多様性が分かる場所」だそうです。同感です!

私はNPOあーすりんくさんの活動を見学させていただいた、たった2日間で、それぞれ変わった経験をされてきた方々と沢山出会うことが出来ました。特にNPOあーすりんくさんは、「子ども食堂」と同時進行で、「声マネワークショップ」や「マルシェ」などあまり普段から経験することのできないイベントを開催せれているので、個性豊かな人たちとの出会いが沢山あります。普段「子ども食堂」をメインで活動されている団体とは少し変わった形の団体の見学をすることが出来て光栄です。乗泉寺でのゆめとぴあキッチンの活動はまだまだコロナ後の再開初期段階だと思うので、今後の活動をとても楽しみにしております。10月からは、なんと、乗泉寺で子ども食堂を開始!

渋谷付近にお住まいの方で、NPOあーすりんくさんが開催するイベント(ゆめとぴあキッチン、ゆめとぴあマルシェ、アートコンテストなどなど)に興味を持ったり、杉山さんのアート教室などに興味を持って下さった方は、是非以下の記載をご自由に拝見してみてください。

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渋谷区原宿のこども食堂「あーすりんくきっちん」
自然素材を中心に地域の皆とつくってたべる「つながるごはん」をとおして、おやこ・こども・年齢・立場、問わず多世代の輪をつなげていく渋谷区のこども食堂あーすりんくきっちんです。

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